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一つはマウスやキーボードを延長してスクリーンに近い位置で操作できるようにすることである。
私もときどき、五メートルほどのマッキントッシュ用のキーボード延長コードを使う。
これならなんとか、壇上でパソコンの操作ができる。
また、最近はリモートマウスとよばれ、赤外線などによって離れた位置から操作ができる特殊なマウスもある。
コードが必要ない分だけすっきりして使いやすい。
ただし、手元にキーボードがないので、文字入力は不便である。
マッキントッシュの場合は、画面上にキーボードを表示させて、マウス操作によって英字などの入力が可能である。
プレゼンテーションの際にはキーボードから文字や数値を人力する必要がある場合は少ないのでこれでも間に合う。
OHPアダプターには特殊なポインター装置を使って、スクリーン上で直接、マウスがわりの操作ができるものもある。
これはポインターの先端からレーザービームが発信され、本体の受光部がそれを受けてマウス同様の反応をするのである。
なかなか便利な装置である。
また、特殊なスクリーンを使うことによって、スクリーン自体が高精度なタッチスクリーンになるものもある。
タッチスクリーンはパソコンのディスプレイ画面を指で指すことによって、マウスかわりの操作ができるものである。
OHPスクリーン上で指や棒でタッチスクリーン上と同様の操作ができる。
また、電子黒板的な機能も備えられている。
電子黒板はOHPスクリーン上で手書きの文字を書き加えたり、あるいは重要な部分を囲んだり、あたかも黒板とチョークの世界での作業をOHPに投影したパソコン画面上で行うことができる。
もちろん、カラーを使うこともできる。
この特殊なプレゼンテーション装置は今後のパソコンを使ったプレゼンテーションの大きな可能性を示唆してくれる。
図6・12はプレゼンテーションを行っている様子を示している。
なお、bmart20呂はネットワーク対応となっており、たとえば、東京と大阪の間で同一の画面をOHPスクリーン上に表示し、それぞれの画面上でパソコンソフトを操作したり、メッセージをタイプして情報のやりとりをしたり、画面を共有しながらの会議を進めることができる。
それによってスプレッドシートソフトを使った利益計画を策定する場合でも、関係者が東京(あるいは大阪)に集合しなくとも、離れた場所にいながらそれぞれのパソコン画面を投影したOHPスクリーン上で、各種の条件を設定しながら計画の検討を行うことができる。
このようなネットワーク上での共同作業はグループウェアとよばれるパソコンソフトのジャンルの一部となっている。
このグループウェアソフトについては次章で話題にする。
文字や数値で説明してもなかなか理解してもらえないことが、一枚のカラフルなグラフを示しただけですぐにわかってもらえることもある。
しかし数値にもとづいて魅力的なグラフを描くことはそれなりの技術やセンスが必要である。
また、なによりも時間と手間がかかる。
こうしたときに、パソコンソフトはグラフ作成のための強力な手助けとなる。
プレゼンテーションソフトにはもちろん、グラフ作成機能が含まれている。
たとえば、フリーランスももともとはグラフ作成専用ソフトであったものが、スライドショウ機能など、高度なプレゼンテーション機能が付加されたものである。
ところでグラフ専用ソフトがなくとも、第5章で説明したようにスプレ。
ドシートソフトにはすぐれたグラフ作成機能がついている。
とりあえずはスプレッドシートソフトのグラフ機能を利用すればスライドショウ機能もついているので、作成したグラフをそのままプレゼンテーション用に利用することができる。
図6・13はグラフの種類の一覧である。
ここには棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、三次元立体グラフなど、数十種類のグラフが用意されており、選択に迷うほどである。
また、グラフの上に説明用の文字を加えたり、グラフの一部を切り出して強調したり、あるいは写真やイラストを貼りつけたりすることもできる。
たとえば、図6・14はグラフの一部から線を引いて説明を加えた様子を示している。
OHPによる説明も図を使ったほうが効果的であることも少なくない。
昔、大学受験の時代にチャート式とよばれる図の豊富な受験参考書を使ったことがある。
苦手の物理や化学も図解されるとよく理解できたことを思い出す。
説明したい内容を図解するためには、図形処理のソフトを使うことができる。
第3章でふれたように、ワープロ文書の中にも地図やイラストを含めたいことがあり、そのときにもこの図形処理用のソフトを利用できる。
図形処理用のソフトとして、「花子」や「アシストアート」そしてマッキントッシュ用の「マックドロー」などがある。
図6・15は花子の画面例を示している。
画面下段には編集用のメニューが用意され、現在は図形を選択している。
それによって円や長方形などさまざまな図形を使って説明用の図を作成できる。
また、画面右側には流れ図を描くための部品がリストされており、適当な部品を選択して編集画面上に貼りつけて利用できる。
また標準添付されている以外にも目的別に豊富な部品集が販売されており、それらを利用すれば専門家の手になる洗練された図を描くことができる。
ところで図形処理ソフトは図を描くことが主であり、文字による説明は描いた図の上にその都度、あとから追加する形になる。
図の中に説明文がうまくおさまればよいが、簡単にはいかないことも多い。
図形処理ソフトは目的に応じた自由なデザインで図を描くための豊富な機能を備えているので、製品のデザインを考えたり、ワープロ文書に含めるイラストを作成するには必須のツールである。
しかし、説明用の図解という目的には高度すぎるかもしれない。
説明の流れをできるだけ簡単に図解できれば便利である。
人に説明したい内容を図解する方法は、また自分で自分の考えをまとめるためにも役立つ。
自分の考えを自分で理解できないようでは人に伝えられるはずはない。
しかし、自分の考えを文章であらわしても、うまく表現できないこともある。
たとえば、ひらめいたアイデアをとりあえず、ラフな図にさっと描いてみることは誰でもやることである。
パソコンソフトの中にはこのように、浮かんだアイデアを忘れないうちに、簡単な操作で図にあらわすことを支援するソフトもある。
もちろん、表わした図は自分のアイデアを人に伝えるためのプレゼンテーションに使うこともできる。
図6・16はこのアイデア発想支援ソフトの一つ、「インスピレーション」の画面例である。
図では利益拡大のためのさまざまな案をパソコンに入力していったところである。
利益拡大のためには販売収入の増大と経費削減策がある。
販売収入を拡大するためには、販売台数を拡大することと、価格政策を考える必要がある。
また、経費削減のためには、仕入れ原価低減と人件費そして経費節減がある。
それぞれの案はさらに互いに上下や横の関係を通じてむすびつけられる。
このように、「インスピレーション」ではアイデアをタイプすると、その文字はあらかじめ選択した特定の図形の中に表示される(ダイヤグラム表示とよばれる)。
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